猫ひげ1000本

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問

ブタうさぎに叱られた

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「何回誘わせる気?」

 

今日、友達から来たラインです。

それと一緒に、怒ってるっぽい表情のブタうさぎみたいなキャラのスタンプが来ました。

 

私、基本自分から友達を遊びに誘うことはしません。

なぜかというと、誘ったその時は会いたいと思っても、会う予定の日までにその気持ちがなくなって、当日には全然会いたくなくなって、出掛けるのが嫌になるからです。

なので私から誘うにしても、「今から会える?方式」しかありません。

 

そんなわけで、いつも私は誘われる側。

 

で、冒頭の友達ですが、私は彼女からの誘いをここのところ続けて断っていました。単純に予定が合わなかったり、忙しかったりしたからです。

そしたら「何回誘わせる気?」と、ブタうさぎに叱られたわけです。

 

「ごめんして」

と返しました。

 

すると彼女。

 

「私、サユリに気がある男じゃないからね。つれなくされても喜ばないよ」

 

そうきたか… …

 

「私はあなたに気がある女です」

そう返しました。

 

すると、目を釣り上げたブタうさぎが大量に送られてきました。

ここにきて私はやっと真剣に謝りました。

機嫌を直したブタうさぎが、親指を立てて頷いています。

 

 

彼女がはっきり不満を伝えてくれる人でよかった。

その上で、改めて会いたいと伝えてくれる人でよかった。

私はこういう「ちゃんとした人」に支えられて今日までやってきたんだと、感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

まぁ、今回の誘いも断りましたけど。

 

 

 

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #32

 

あなたにとっての他者との心地のいい距離のとり方は、どのような感じですか?

真実と事実

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事実は一つだけれど、真実はたくさんあると言います。

 

私の知っている人は、その息子から言わせると、決していい父親ではありませんでした。

身勝手で自己中心的、自分の都合に合わせて家族を動かし、自分のルールを振りかざして家族を支配するような父親でした。

浮気を繰り返し、妻に暴力をふるった。

息子は父親に遊んでもらった記憶はない。

息子が16歳の時、離婚して父親は家を出て行きました。

女性には困らない人だったから、離婚後も次から次に女性ができる。

その度に、息子にその女性を合わせる。

その女性の子供と仲良くするように強いる。

息子が大きくなって40歳になっても、父親の話の大半は女性のこと。息子の仕事のことや家族のこと、息子が今なにを考えているのか、なにを悩んでいるのかなんてことに父親は興味を示さない。

息子はそんな父親に諦めの感情を抱きつつも、自分のことばかり話す父親に対して、なんで? と思わずにはいられない。

小さい頃から「なんで?」と何度となく胸の中でつぶやいてきた。

 

ある日、その父親が私に言いました。

「息子のことを愛している。自分は父親としてあれもしてやったこれもしてやった。息子とは素敵な思い出がたくさんある」

飲んでいたタピオカティーのタピオカが、口から飛び出るかと思いました。

ですが彼は、カラスは黒いよと言うのと同じ調子で、当たり前のことを言っている様子。その瞳にはためらいや罪悪感の影は全く見えません。

そして私は思いました。

この人にとっての真実はこれなんだ。

この人は自分はいい父親だったと本当に思っている。

ありもしない父親と息子の楽しい記憶が、この男の脳裏には存在している。

この男は、事実を完全に塗り替えて、自分にとっての真実を信じている。

救いようがないと思いました。

 

ですが、こういうことってどこにでもある話です。

一人ひとりにとっての真実がある。

真実の前に、事実なんてどうでもいいことです。

人は自分の都合で生きている。

 

私はその父親に事実を突きつけて糾弾してやりたい衝動にかられましたが、たとえ私がそうしたとしても、きっと彼はキョトンとした顔でこう言ったでしょう。

「サユリ、どうしたの?一方的な話で僕をジャッジしてはいけないよ。いいかい、事実はこうだ」

 

 

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #31

あなたの信じている真実は、事実ですか?

 

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おかしなことを言うようになった友人

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私には長らく友人関係にあった人がいました。

十年以上もの間、彼女と私は付かず離れずのいい友人関係を維持していました。

彼女のことを尊敬していたし、彼女に感謝していたし、彼女のことが好きだった。

だから、たまに会って話をする時に、彼女が私の興味のない話や自慢話を延々と続けても、それが大きな不満要素として認識されることはありませんでした。

彼女はトークにおいてそうした一方的な面があったけれど、それを上回る楽しい話をいくつも私にしてくれました。

 

長い間それでよかった。

なぜなら先にも言ったように、単純に彼女のことが好きだったから。

また、話が私の悩みなどに及んだ時は、彼女はそれにうまく寄り添って見せることができたから。

「見せる」と書いたのは、彼女が私の苦しみを理解できる要素を何一つ持っていなかったからです。そして彼女の私への寄り添いが、共感でないことを分かっていたからです。けれど、少なくとも彼女は私の苦しみを理解しているふりを完璧にして見せた、だからそれでいいと思っていました。

そして誤解なきよう付け加えますが、彼女が私のことを大切に思ってくれていると信じていたので、それさえあれば充分だったのです。

加えてこれは非常に重要な要素になりますが、私の踏み込まれたくない領域、私の大事にしている価値観、この二つは決して侵さない賢さと感度の良さが、彼女にはありました。

 

ですが、ある時から急に、彼女がラインを超えてズカズカと入ってくるようになりました。無理矢理アドバイスをしようとしたり、無闇に私を否定するようになったのです。そしてそれはある種の攻撃的な響きを持っていました。

 

嫌とか不快というより、残念でした。

それと同時に驚きました。

どうしちゃったの?! って。

 

時期を同じくして彼女は、

「幽界がどうだ霊界がどうだ。魂が傷ついている。あの世に行ってから苦しむ… …」

こういったことを延々と熱を込めて話すようになりました。

「サユリの魂は傷ついてるから、このままあの世に行ったら苦しむよ!」

とまくし立てる彼女に、

「じゃぁどうしたらいいの?」

と少々うんざりしながら私が言うと、

「サユリはまだそれを聞く用意ができてないから話せない」

と彼女。

 

ウザッ!! と思いました。

 

それからは、ラインを超えて踏み込まれる度に、ピピッと笛を吹いて彼女に警告を与えるようになりました。

幽界霊界話については、「そういう話には興味がない」と伝えました。

すると彼女は、更に勢いを増して不安を煽るような文言を並べたかと思うと、同時に、自己弁護や言い訳を始めました。

 

彼女への気持ちが、すぅっと冷めていくのが分かりました。

いったん気持ちが冷めてしまったら、もうどうにもなりません。

去年の夏、私は彼女からの連絡に応えることをやめました。

 

長年の友人を失ったことは、やはりこたえました。

悲しくもあったし、腹立たしくもあって、

 

全ては幽界霊界のせいだ!死んだ後のことなんて知るかよ!

 

と、彼女に言えなかったセリフを大声で叫んで、幽界だか霊界だか、現世だか死後の世界だか、もはやどこにいるのかもわからない彼女にさよならしました。

 

失った人のことは忘れて、今いる人を大切にしよう。

そう気をとりなおした時、真っ先に夫の顔が目に浮かびました。

 

でも、まてよ… …

 

下手をしたら、夫から幽界霊界に追放されてしまうかもしれない。

 

夫は気の優しい人で、大概のことは私に合わせてくれるので、それをいいことに私はいつもワガママの限りを尽くし、暴君の所業で、

「月を取ってきて。暑いから太陽を消して。お風呂に入る時間がもったいないから一瞬で体を洗えるカプセルを発明して」

と無理難題をふっかけていることに気付きました。

そういう私を見ては、母がたしなめるように発する「あなた、いつか彼から離婚を突きつけられるわよ」という声が頭の中でこだましました。

 

客観的に見てみると、いつ夫から三行半を突きつけられ、幽界霊界に追放されてもおかしくない状況です。

 

そんなわけで、今日から夫への行動の改善を試みようと思います。

まずは、「まだ最後まで観てないから何も言わないで」という夫に、映画のラストのネタバレをする意地悪をして喜ぶのをやめようと思います。

 

 

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #30

何故あなたはその人と友人でいるのですか?

私、女もイケるかも

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昨夜、コスメ系ユーチューバーのライブ配信を観ました。

 

顔がかわいくて、コスメ愛に溢れる、アパレル系女子。

23歳とは思えないような落ち着いた雰囲気が好印象。

そんな彼女の、友達と二人で旅先から送るライブ配信でした。

 

若い女の子二人がキャッキャしながら話す姿を見て、

かわいいなぁ かわいいなぁ かわいいなぁ

とただひたすら目尻を下げていたのですが、二人の強い絆と、深い関係性が垣間見えたその時、ふと思いました。

 

もう何年も、こういうのやってないな。

 

「こういうの」とは、女友達と深い関係性を築くということです。

 

女友達はいます。

会えばいろんな話をします。

ただ、私生活のこととか、自分の心の内とか、そういうことはほとんど話しません。

話したいとも思いません。

 

今思えば、結婚を機に、そういう存在を必要としなくなりました。

何か悩みがあれば夫に相談すればいいし、それに、「答えは自分の中にある、自分の中にしかない」とわかっているので、悩みに関して、他人のアドバイスをそれほど必要としなくなりました。

 

そして、深い関係性の女友達を必要としなくなった理由は、もう一つあります。

 

いつぐらいからか… …

二十代後半ぐらいからでしょうか、「女はめんどくせー」という思いを抱くようになりました。

男友達と話している方が、居心地がいいと感じるようになったのです。

 

こういう書き方をすると、世に言う「サバサバ系女子」のように聞こえますが、そういうわけではありません。

むしろその逆。

決してドロドロしているわけではないですが、私は私でいわゆる「めんどくせー女」なので、めんどくせー女とめんどくせー女が深くタイトに絡むと、ただひたすらにめんどくせくなって、「もうこういうのいいや」ってなったのです。

 

いつも思うのですが、「私サバサバしてるのよ」とか「男友達といるほうがラク」と自己申告する女性って大抵、

 

中身ドロドロ!

 

YOU! 血管詰まっちゃうよ〜!

 

 

というわけで、現在も深い関係性の女友達の必要性を感じてはいません。

ただ、そういう存在がいたらいいなぁとは思います。

というか、最近になってそう思うようになりました。

 

そして、これは私にとってとても「いい感情」だと気付きました。

 

幼い頃、若い頃は、寂しいという理由で深い関係性を求めていました。

だからこそ、「より深く」を求めていたように思います。

ですが今は、互いに「いてくれてよかった」と感じられるような関係性が築けたらいいなぁと思います。

 

孤独を恐れる切迫感がない。

若い頃のような持て余す自我もない。

そして「人は裏切るもの」という気持ちの用意ができている。

(裏切らないことはないという意味です)

歳を重ねて、傷つけられること傷つけることにもそれなりの耐性ができてきた。

もらうこと奪うことへの欲求が下がり、他人に与えることに喜びと充実感を感じられるようになった。

そんな今だからこそ、「深い」関係性を女性と築いてみたい、そんなふうに思うようになりました。

 

いっちょ、めんどくせー女と関わってやろうじゃないの!

という気分です 笑

 

 

余談になりますが、

「女はめんどくせーな」

と呟き始め、男友達とばかり遊んでいた頃、

 

ってことは私、女イケるんじゃない?!

 

と思い始めました。

 

ある時、エレベーターで女友達と二人っきりになりました。

 

閉鎖空間。

上昇する箱。

目の前には、合コン用に着飾った顔の綺麗な女の子。

 

「キスできるかな?」

という考えが頭の中をよぎりました。

 

これでキスができたら、私はめでたく「両方イケる」ことになります。

 

箱はまだまだ上昇を続けます。

 

17 18 20 23 25…

 

チ〜ン!

 

 

 

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #29 

あなたにとって友達とはどういう存在ですか?

 

 

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ムーンライトに惑わされて

私、ムーンライトクッキーが大好きなんです。

 

普通のバタークッキーなんですけど、素朴な卵の味がちゃんと感じらて、サクッと軽くて、食後のデザートとして丁度いい。

一袋2枚の個包装というのも、食べ過ぎを防ぐのに一役かっている。

 

そして、なにより私好みなのが、その名前。

丸いクッキーを月に見立てて、ムーンライトクッキー。

この、なんのヒネリもないシンプルな命名に、森永のいさぎよさを感じます。

 

白い犬をシロと命名するようなものです。

 

バカリズムさんを、万年おかっぱヘア。

 

ミッキーマウスを、よく喋るネズミ。

 

橋本環奈ちゃんを、顔面目ヂカラ。

 

堺雅人さんを、口くいしばり倍返し。

 

ふなっしーを、パッと見、梨とは判別できない。

 

キングコングの西野さんを、天才だけじゃなく顔もカッコいいって、それはもう犯罪。

こう名付けるようなものです。

 

もはや名前の長さを超えてしまいました。

 

とにかく、私はムーンライトクッキーが全方位的に好きなんです。

昨日スーパーに行ったところ、ムーンライトソフトケーキなるものを発見。

ムーンライトファンの自負がある私は、同じムーンライトという冠を背負うからといって、ソフトケーキを即座に購入するという安易な選択はしません。

ファンだからこそ、そのムーンライト度がどこまで本気なのか、ムーンライトソフトケーキに問う必要があるのです。

 

箱を手に取って、書いてあることをしっかり吟味。

 

・・・ふんわり、しっとり・・・

 

前後の点々はなんだ?? 

と少々気になります。

 

おいしさ引き立つなめらかクリーム。

 

なるほど… …

 

写真を見てもわかるけど、クリームをムーンライト二枚でサンドしたものってことよね。

でも、もしこのムーンライトが、ムーンライトクッキーじゃなくて、スポンジとかだったら、もはやこれはムーンライトクッキーの姉妹品ではなく、全くの別商品になってしまう。

ムーンライトクッキーファンの私にとって、この二枚のムーンライトがクッキーであることが重要。

でもこの写真じゃ、それがクッキーなのかスポンジなのか判別できない。

 

どうしよう… …

 

いつものムーンライトクッキーを買うか、今日は冒険してムーンライトソフトケーキに初挑戦するか。

 

で、ソフトケーキの方を買いました。

 

で、食べました。

 

結論から言うと、

 

てめー、ムーンライト名乗るんじゃねーよ!


クリームを、いかにもムーンライトですって顔をしたスポンジで挟んだ、偽ムーンライト。

ネット上に出回っている偽シャネル、偽ヴィトン、中国の偽ドラえもん

これらよりずっとタチが悪いのが、偽ムーンライト。

 

しらっと、見た目ムーンライトに寄せてくるんじゃねーよ!

 

ムーンライトファミリーに入れると思ったら大間違いだぞ!

 

ムーンライトの名を語る不届き者!!

 


改めて箱のコピーに目をやると、

 

・・・ふんわり、しっとり・・・

 

やはりこの前後の点々の胡散臭さにもっと注意するべきだった。

だいたい、冷静になってよくよく考えてみたら、ふんわりしっとりって、ムーンライトクッキーからは程遠いではないか。

ムーンライトクッキーは、歯ごたえよく、サクッと返してくれるんだから。

本来なら、ふんわりしっとり、というコピーを見て、うん、これは私の好きなムーンライトではない、と判断できたはず。

それなのに、この前後の点々に惑わされて、冷静な判断力が働かなくなってしまった。

 

偽ムーンライトめ!やることが卑怯よ!

 

と、一通りムーンライトソフトケーキへの怒りを露わにした後、大好きなムーンライトクッキーを齧りながら、気づきました。

 

やっぱり私、舞い上がってたんだな。

ムーンライトに姉妹品がでた!そう思ったら、いくら冷静さを心がけていても、知らず知らず気分が高揚して、それを試さずにはいられなかった。

私にそれを拒絶することなんて、できなかった。

 

出会った瞬間、もう後戻りできない所にいたのね。

 

ムーンライトマジック、今宵もありがとう。

 

 

 

ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #28

自分の都合で、相手に過剰な期待をしていませんか?

 

おまけ
最後に月を見上げたのはいつですか?

 

 

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煙草の火種

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この世界には、多くの問題がある。

 

それらの多くは、偏った立場に立つ、ズレた視点を持つことから生まれている。

 

差別、ヘイトクライム、搾取、権力の暴挙、テロリズム… …

 

元を辿ると、その出どころは、極めて「個人的な感情」であることが多い。

 


なにかのことがものすごく好きだから、その敵は許せない。

 

劣等感や嫉妬心を刺激されるから、誹謗中傷する。

 

他人の幸せが許せないから、それに染みをつける。

 

自分の立場が脅かされるから、排除する。

 

もっともっと欲しいから、もっともっと奪う。

 

自分の利益を奪われるのが嫌だから、攻撃する。

 

支配したいから、恐怖を植え付ける。

 

孤独を感じたくないから、他人を道連れにする。

 

 

発端は、ちっぽけで単純な個人的感情。

 

それがどんどんどんどん大きくなる。

 


ポイ捨てした煙草の火種。

 

これが山一つ燃やしてしまう。

 

 


ふと自分に聞いてみたくなる1000の質問 #27

あなたの中に、煙草の火種はありますか?

 

 

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もう嫌なんだよ!

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思っても、口にできずに我慢してる。

 

急に何かを変えようとしなくていい。

 

ただ、

もう嫌なんだよ!

そう声をあげてみて。

 

一人の部屋でそうつぶやいてもいい。

誰かに向かってそう叫んでもいい。

 

それは恥ずかしいことじゃない。

悪いことじゃない。

 

嫌だ〜!って地団駄踏む
あなたの声を聞いてあげて。